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作品解説 Part1 第10話

解説も10話目

 

作品URL

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7052825

 

動き出す貴音

一体いつからその方向性にシフトしたか忘れたんですが。

当初貴音は最初から最後まで悪役に徹してもらう予定だったんですよね。

 

というのも敵役として登場させる面子として

美奈子、まつり、響、貴音、美希を考えていて

長編一本の尺的に丁度良いんじゃないか……とか考えていたんです。最初は。

 

でも実際書いてみると、やっぱ一筋縄ではいかないというか。

仲間になる百合子、ロコとの戦いとかは勿論

美奈子戦や今回のまつり戦に結構なボリュームが乗っかったりして、これ以上分かりやすい「主人公 vs 敵」の構図を続けるのはダレるぞってすぐに分かったんですよね。

 

だから、ロコとの関係性の設定は元から考えていたんですが、最終局面での彼女の活躍は本当に執筆途中から追加した展開だったと思います。

 

この回はまつり戦エピソードの中編に当たるんですが

彼女の今後を示唆するように前半に貴音の動きを挟むという構成を取っています。

 

勿論、彼女の元にも前回登場した『本』を登場させることで、まつりと朋花の出会いのキッカケとなったそのアイテムについて補足するという役割も担っています。

Part1は(個人的には)顕著でしたが、今でもこの前回のあらすじの代わりに、前回のエピソードの内容を想起させる描写を挟むというのはよくやりますね。

 

因みにこの『本』、Part2でも言及に留まるのみで登場していますが……

実は今後活用する予定があったりなかったりします。実は。

 

 

能力バトルは『相性』と『状況』!

この回のメインは何と言ってもロコの『ステレオフォニック』とまつりの『フェスタ・イルミネーション』の戦いです。

 

能力バトルのシナリオってやっぱ、考えるのがめちゃくちゃ楽しいんですよ。

何故なら場合にもよりますが、基本的に"個々の能力"と"どの能力同士がぶつかるか"って別々に考えるからです。

 

能力自体はそのキャラクターの性格や元ネタを考慮して考えるんですが

ぶつかりあった後はそこから考えるのです。

そうすると、勝敗こそシナリオに沿わせますが、どう相手を攻略していくか? という部分については未知数で、その子の能力やその場の状況をどう利用するか? はまさに本人と同じ気持ちになって考えられる。

しかもその子がどういう選択を取ったり、どういう考え方をしていくのかっていうのには感情移入する必要もあったりするので、自らが用意した路線にどこまでも没入出来るんですよ。だからバトルを書くのは楽しいのです。

 

この回ではまず『昴と百合子が居ない』という状況を元に

残った皆がどうまつりという強敵に立ち向かっていくか? をテーマに進んでいきます。

 

ロコ vs まつりは勿論のこと

その後、杏奈がまつりに対する解決の糸口を見出す……という展開、

そして昴 vs まつりの後半の展開。

 

すべてがそれぞれの能力とまつりの『フェスタ・イルミネーション』との『相性』という軸を切り替えつつ進んでいくのです。

それを全部試せたのも面白いんですが、まつりを強敵、と据えたことで全てのマッチアップを試すことが出来た……とも言えるのです。

 

 

という訳で今回は以上です。

 

内容と言うよりはメタ的な話になりました。

 

次回はまつり戦、後半。

 

 

kyc