パラサイト 感想
観てきましたよパラサイト。
久々にネタバレありの感想を書いてみたいと思います。
まず、あらすじとか予告編などの前情報一切無く観に行ったので
どんな映画なのかすら知りませんでした
ので、
導入から本筋に入っていく、まさに『パラサイト』の意味が分かっていく流れはコミカルなのもあって気持ちよかったですね。
ホラーまでとはいかなくとも結構シリアスな感じなのかと思ってたので、尚更だったかも。
後から考えると本当に丁寧に伏線貼りつつ、掴みの部分を最低限にこなして
そこからキャラクターの描写とか徐々に交えていくの、綺麗だったなーと。
画像の編集をPCバンでやってたり、チキンのお店をやっててその後廃業した
とかいう韓国らしい(といって正しいのか分からんが)描写が散りばめられていたのもかなり良い雰囲気作りになってたと思います
そこから中盤にかけては、本当にブラックコメディの名の通り
謂わば犯罪者の視点でこそこそ進んでいくような物語ですから
奇妙なスリルとシュールさが混在したエンターテインメントという感じ。
ただそんな楽しい映像の中にも、後半に向けた伏線は張られ続けていて
地下室の存在が明らかになった辺りから分かりやすく物語は一変。
まあもっと言うと、豪邸から抜け出すまではまだコメディチックだったけど
大雨で浸水してしまった我が家に辿り着いたとき、父親の表情が本当に印象的で
作品自体の、物語が向かう先がそのままスイッチしたなって感じました。
端的にいうと本当に、「ああ、そうなるんだ……」みたいな。
勿論終始エンタメ的要素は続いてたけど、一気に現実に引き戻されるというか近付けられる感じ。
そうして一夜明けた後の、惨劇の始まり。
ここでも丁寧な演出に目を見張るものがあったというか……例えば、母親と娘の二人は地下の二人を助けようとしていたのにすれ違ってしまうシーン。
まあ色々あるけど
やっぱ個人的にも一番は、最後に社長を殺してしまうところ
何故ならあの瞬間に至るまでの、"悪意の蓄積"が凄まじかったから。
父親がまさに言葉通り衝動的に殺人を犯してしまうほどの、その為の布石として彼が追い詰められていく描写達が一気にフラッシュバックしてくる感じで胸を打たれました。
(殺人の前にも後にも、父親は寄生している身でありながら社長のことをちゃんと敬愛していた描写があったのが尚更)
あの辺やっぱ『ジョーカー』に似たものを感じたけど
圧倒的に違うのはやっぱり"蓄積"という部分だと思うんですよ。
ジョーカーは本当に、終わりに向かってゆっくり下っていく感じだったけど
半地下のお父さんには山と谷がちゃんとあった。
それが両者の違いであり、圧倒的に感情を揺さぶられた理由かなと思いました。
そうしてラストはこれまた
伏線を綺麗に回収しながらの非常に丁寧なエンディング。
僕はラストシーンの、終わりでもあり始まりでもある……って感じのシメがすごくよかったなと思う。
家族の再会が、敢えて引きの映像で言葉もなく。ってのがまたね。
今作は改めて、当たり前だけど映画って"映像"だなと分からされた感があった
普段一応お話を考えている人だから、なんだかどうしても脚本のこととか考えてしまうけど、やっぱ目に来る映像なんですよね。アクション映画でもないのに、画面の迫力というかプレッシャーが凄かったって個人的に思う。
でも逆に言うと、これが文章なら? とも考えてしまう。
見事なまでに映像だけでカタをつけているシーンが多かったから
これが仮に小説ならどう描写するんだろう、どうすれば冗長になり過ぎずに、この映像を思い浮かばせられるんだろう……とか。ついつい思ってしまいました。
普段結構、分かりやすく感動できるSFとかアクション映画が好きなので
久々に、というか初めてこんな美しい映画を観た気がします。美しく後を引く作品でした。
そして帰宅した僕の冷たくなった心に、ガリベンガーVのイベント中止のお知らせがさらに傷を付けたのでした。
コロナ許せねえ。
この人ずっとコロナの話してるよ……
P.S.
寝落ちしてて折角昨日書いてあとは投稿するだけだったこの記事を更新出来てなかった
俺の継続日数が………………
さらにP.S.
と思ってたらなんかセーフだったっぽい。
そして表記が変わった。
そしてさらにP.S.
はてブは投稿した後から投稿時間を変えられるらしいw
うーんこれは怠惰になってしまう予感。
因みにこの記事を21日投稿に変更したら継続期間が32日に変わりました。
その辺の仕様もちょっと謎ですね。一日途切れただけで継続日数が1日にリセットされたらモチベに関わるから、みたいな配慮なのかな……?
kyc